パッケージのカスタマイズがなぜ高いか?
これには理由があります。
例えば、ある販売管理のパッケージ。
売上入力をして売上伝票(納品書)を印刷する。
明細の行数は6行か8行が選択できる。それに合わせて納品書も。
上代がいるのか、仕入単価は?
売上単価は商品マスタからか、得意先別商品別単価を設定し、あればそれを優先するのか?
はたまた、仕切率でいくのか?
仕切率なら、商品マスタか得意先マスタか、そ優先順位は?
と、まあこんな風に、売上入力画面ひとつとっても、あらゆることに対応できるように組まれているわけです。
それを、お客様のニーズに合わせて、初期設定画面で設定していくわけです。
昔、私が携わっていたパッケージでは、そんな設定項目が三千個以上ありました。
もちろん、お客様ではそんな設定はできません。どころか、制作会社でも、お客様のニーズに合わせてその設定を行えるのは、社内でもわずか数人。
それだけ設定があれば、ひとつひとつのプログラムがどれだけ複雑なものか。
なにせ、この区分が0の時はこうしなさい、1の時はこうしなさい、2の時は、3の時は…
こんな判断が三千個以上、ひとつのプログラムにいやほど組み込まれているわけです。
もちろん、システムですから、ある判断基準がいくつもに関わってきます。
例えば、納品書の明細行数を6行に設定したとき、売上入力画面でも入力できるMAXを6行にしなければいけません。
納品所に上代が必要となったとき、売上入力にも元帳にも、また、問合せ画面にも関わってきます。
もうおわかりですね。
そんな複雑なプログラムを改造するわけですから、たかがこれくらいという些細な修正でも、影響範囲を考え、且つ、関連プログラムも洗い出し、修正しなければならないわけです。
余談ですが、私の友人が関わっていた医療事務系のパッケージで、ある帳表の見出しを変更するだけで三日費やしたそうです 笑
だから、パッケージを導入するのなら、カスタマイズを考えなくて済むものを選んでください。
次回も、そう少しパッケージのお話をしたいと思います。